当ブログでは、ビジネスシーンで“誰でも・手軽に使える”デザインノウハウ・テクニックをお伝えしています。
今回はプレゼン用のパワーポイント資料のレイアウトについて。スライドを作っていると、よく「レイアウトに迷ってしまう…」なんて声をよく聞きますが、そんな時は「レイアウトのパターン」に当てはめてしまうのがおすすめです。
今回はそんな「パワポ資料のおすすめレイアウトパターン」をご紹介していきます!
- おすすめのスライドタイトルの位置
- おすすめのスライドレイアウトパターン3つ
目次
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今回はプレゼン資料の「レイアウトパターン」についてのお話です。その内容を動画で見たい方は、当ブログ筆者がYouTubeチャンネル『ビズデザ』でも解説しているので、こちらも併せてご参考ください(チャンネル登録もしていただけると、中の人は飛び跳ねて喜ぶそうです)
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ぜひ最後までご覧いただけますと幸いです!
スライドのレイアウトに迷ったら「パターン」に当てはめればOK

トリジ先生! パワーポイントで資料を作っていると、スライドをどうレイアウトしたらいいか迷ってしまうんです…そんな時って、どうしたら良いですか?

なるほど、パワポはデザインの自由度が高いので、確かにレイアウトに迷うこともあるかもしれませんね。そんな時は「レイアウトのパターン」をいくつか覚えておくのがおすすめですよ。

「レイアウトのパターン」ですか? それってどういうものなんでしょうか?

要は「ひな型」ですね。パワポのレイアウトも「ひな型化」してしまえば、迷うことも減りますし、時短にもつながります。

なるほど、それは便利そうですね! ぜひ教えてください!
スライドのレイアウトをパターン化(ひな型化)するメリット

まずはスライドのレイアウトをパターン化(ひな型化)するメリットをざっくりまとめておきましょう。
パワーポイントはプレゼン資料を作るときなどに必須のツール。レイアウトは基本的に自由で、正解というものはないですし、こうしたらいけないということも基本的にはありません。
そのため、逆に自由度が高すぎて、レイアウトに迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。そんな時「パワポのレイアウトのパターン(ひな型)」をいくつか持っておくのがお勧め。
レイアウトをパターン化するメリットとしては、主に以下の3点が挙げられます。
- 自由度が高過ぎるスライドのレイアウトで迷わなくなる
- 迷わないから、全体の作業時間の時短につながる
- パターン化されることで「どこに・何が書かれているか」がわかりやすくなる

パターン化し、それに当てはめて作ることができるようなれば、いちいちレイアウトに迷うことがなくなり、全体の作業時間の時短につなげることができます。
また、③の「どこに・何が書かれているかがわかりやすくなる」という点も大きなメリット。ある程度資料全体のレイアウトがパターン化されると、聴衆の方々も「どこに何が書かれているのか」が見ているうちに刷り込まれてきます。たとえば「キーフレーズはいつも右側に書かれてるから、そこは見逃さないようにしよう」と無意識に注意深く見るようになったり。
そうすると、資料全体がわかりやすく感じるようになります。

パワポ資料作成において、これらのメリットは結構大きかったりします。作業効率、わかりやすさの面において重要ですよ。

なるほど! 聴衆の方々にとってもわかりやすくなるんですね! 覚えておきます!
スライドレイアウトのおすすめパターン(ひな型)はこれ

なるほど、レイアウトをパターン化するのって大事ですね! でも具体的にはどんなパターンを覚えれば良いんでしょうか? いっぱいあると、それこそ迷ってしまいそうです…。

そうですね、たくさんパターンがあると結局迷ってしまうことにつながるので、とりあえず覚えておくべきパターンは3つでOKです。これから紹介していきますよ。

たった3つでいいんですね! ぜひ教えてください!
スライドレイアウトのおすすめパターン3つ
ビジネスシーンでよく使うプレゼン資料のレイアウトパターンとしては、以下のような3つのパターンをとりあえず覚えておきましょう。それぞれ見せ方のポイント等もあるので、併せて押さえておくのがお勧めです。
なお、全パターンに共通している「タイトル」については、先に解説しておきます。
共通:タイトルは「左上」に置く

<ポイント>
- 平面のデザインの場合「左上から右下に向かって目線が動く」
- タイトルは資料の「道しるべ」。まず目に入る左上に置くのがベター。
タイトルの位置は、基本的には左上がベター。横書きの時に左から右に向けて書いていく文化圏の人の目は、基本的に平面のデザインにおいては「左上から右下に向かって目線が動いていく」という習性があります。これをZの法則と呼ばれ、以前当ブログの別記事でもご紹介しました。
その上で、タイトルは「このページでは何について話そうとしているのか」を伝える道しるべ役なので、まず目に入る左上においてあげるのがおすすめ。これはどのレイアウトの型においても共通しているので、まずはこの点を押さえておきましょう。


「スライドタイトルは左上」。もうタイトル位置で迷うことがなくなりましたね。
おすすめ①:上にキーメッセージ、下にビジュアル要素


<ポイント>
- ベーシックなレイアウトで見慣れている
- 比較的横に長くなるグラフだとか表との相性がいい
タイトルのすぐ下のところに「1〜2行のキーメッセージ」を置いて、その下に大きくビジュアル要素(グラフ、図解、表)を配置するレイアウトパターン。よく見かけるベーシックなレイアウトになりますが、多くの人が見慣れたパターンになるので、使いやすくお勧めです。
このレイアウトパターンの場合、ビジュアル要素を置くデザインスペースが「大きな横長の長方形」のスペースになるので、比較的横に長くなるグラフや表との相性がいいという特徴があります。


ちなみにキーメッセージの位置については、一般的には「下に置くのはNG」という意見が多い印象がありますが(特にコンサル系の会社さんはキーメッセージは上に置くべき!というのを徹底していることが多い)、筆者個人の見解としては「上でも下でもOK」と考えています。
上にキーメッセージを配置するメリットとしては、「先に結論が伝えられてわかりやすいから」という点が考えられます。ただし、プレゼンの展開によっては先に結論を述べるよりも、データや図解などを示した上で、そこから得られる示唆・自身の見解をメッセージとして伝えた方が、よりわかりやすく感じるという展開もあるはず(プレゼンの演出上、先に結論を見せない方がいいケースなどもありますよね)。
そのためキーメッセージを下に置くというのも、伝えたい内容やプレゼンの展開によってはアリだと筆者は考えています。


要は使い分けが肝心。「とにかく早く結論が知りたい!」というような方(たとえば役職の高い方々など)を相手にプレゼンするなら「上にキーメッセージ」を置いてあげればいいし、説明のプロセスや順序が大事な内容だったら、あえて「下にキーメッセージ」を置いてあげてもいいでしょう。
また、スクリーンに投影した時に、下にキーメッセージが書かれていると聴衆の方々が見づらい場合(たとえば「前の人の頭で文章が隠れちゃって見えない!」など)が想定されそうなケースであれば、キーメッセージは上に置いてあげるのが無難です。うまく使い分けをしてみましょう。


キーメッセージを上に置くのか、下に置くのか。ケースバイケースで使い分けましょう。
おすすめ②:左にビジュアル要素、右にキーメッセージ


<ポイント>
- 縦に長くなるグラフとかが見せやすい
- テキストも箇条書き等で縦にまとめやすい
データを示すグラフやイメージ画像などの「ビジュアルで伝える要素」を左側において、伝えたい主張だとか結論を右に配置してあげるパターン。
このレイアウトだと、縦に長くなるグラフなどが魅せやすかったり、キーメッセージを書くスペースも縦に長く使えるようになるので、「簡単な説明→結論」みたいな見せ方もしやすくなります。
また、ポイントを箇条書きで端的にまとめてあげたりもしやすくなるので、「最後のまとめのスライド」などとの相性もいいでしょう。




このレイアウトパターンを使うときのポイントは、「左側にビジュアル要素、右側にメッセージを置く」という配置です。これは過去の記事でも触れていますが、人間の目線の動き・脳の情報処理の関係で、「ビジュアル要素は左側、テキスト情報は右側」にあった方が違和感なく見られるという傾向があります。
特に画像は目線をすごく奪いやすいため、それが右側に置かれていると、「まず目線のスタート位置が右にいき、そのあとテキストを見るために目線が左に動く」という、本来の目線の動きである「左から右へ」の流れと逆になってしまうことがあります。これによって見た目の違和感を無意識に感じてしまうことも。


そのため、「ビジュアル要素は左、キーメッセージを右」というレイアウトしてあげるのがお勧めです。


このレイアウトパターンも意外と使いやすいので、ぜひ色々なパワーポイント資料で使ってみてくださいね。
おすすめ③:テキストをど真ん中に置くだけ


<ポイント>
- シンプルかつ大胆なレイアウトだからこそ、メッセージの重要性が際立つ
- 大きく場面転換するような時にも効果的
スライドのど真ん中にテキストボックスで自身の主張やキーメッセージを書いてあげるだけという、めちゃくちゃシンプルなレイアウトパターン。このレイアウトの場合は、一番上のスライドタイトルすら外してしまっても構いません。
すごくシンプルかつ大胆なレイアウトだからこそ、書かれているメッセージの重要性が際立つレイアウトなので、よりメッセージを強く主張したい場面にお勧め。
また、プレゼンの中で大きく場面転換するような時に使うのも、効果的です。




特にこのレイアウトは情報量をぎゅっと少なくすることができるので、余白がたっぷりとれて、見栄え的にもわかりやすくなりますよ。


3つともシンプルで使いやすそうなレイアウトパターンですね! これから色々なプレゼン資料で使ってみたいと思います! ありがとうございました!
まとめ:パワポ資料のレイアウトはパターンにハメるのが吉! 3つだけ覚えてうまく使いまわそう!


3つのパターンを覚えて使い回すだけで、ある程度のプレゼン資料は作ることができます。うまく時短・効率化に役立てましょう。
今回はプレゼンで使うパワポ資料の「レイアウトパターン」について、お勧めをご紹介しました。
パワポ資料はレイアウトの自由度が“高過ぎる”ので、どんな配置にすればいいか迷ってしまうこともあると思いますが、そんな時は今回ご紹介したお勧めのレイアウトパターンに当てはめて作ってしまうのが◎。どれも多くのケースに対応できるパターンなので、ぜひ色々なプレゼン資料で使ってみてくださいね!
使い回しをしていけば、資料作成の時短・効率化もグンッと進むこと間違いなしです!
↓↓↓その他のレイアウトノウハウについて学びたい方はこちらもご参考ください↓↓↓


もし書籍で資料デザインを学ぶのであれば、以下の本は結構オススメです。“ノンデザイナー”であるビジネスマンの方向けにわかりやすく解説されていますよ。