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【資料レイアウトノウハウ】「図形は左、テキストは右」に置くとわかりやすくなるのは何故だか知ってた?

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当ブログでは、ビジネスシーンで作成する資料で“誰でも・手軽に使える”レイアウトノウハウ・テクニックをお伝えしています。

今回はレイアウトにおける「視覚効果」についてのお話。レイアウト術の1つとして意識すると、内容がとっても理解しやすくなる効果です。特にプレゼン用のPowerPointなど、図形画像・グラフなどのビジュアル要素とテキストが入り混じることが多い資料を作るときは、ぜひご活用ください。

/// この記事を書いた人:日比 海里 ///
  • 株式会社トリッジ代表取締役 / デザイナー / コンテンツディレクター
  • グラフィック・WEBデザインやオウンドメディアの運営サポート・ディレクションを手掛けつつ、パワポ資料作成の研修講師兼アドバイザーとしても活動中。パワーポイント資料作成の企業研修実績も多数(延べ150社以上、2,000人以上にレクチャー)。著書に『ひと目で伝わるプレゼン資料の全知識』(株式会社インプレス発行)がある。

レイアウトするときは「目と脳の仕組み」を考える

今回はレイアウトにおける「視覚効果」についてのお話ですが、それをお伝えする上で押さえなければいけないこととして、「目と脳の関係性」があります。

この目と脳の関係性を知った上で資料をデザインすると、実は資料の読み手・聞き手(=プレゼン時の聴衆の方々、パワーポイントを見る方々)の皆さんの理解のしやすさが大きく変わってきます。

脳の働き

まず脳の働きについてですが、左脳と右脳で以下のような働きの違いがあります。

/// 左脳と右脳の働きの違い ///
  1. 左脳:言語や論理を司る脳
  2. 右脳:感覚や感性を司る脳

このことは一般的な情報として知っている方も多いのではないでしょうか。では、それぞれの脳には“どのように情報が入ってくる”のでしょうか。

脳に情報が入ってくる際、ポイントになるのが「目の構造」です。人間(というより、哺乳類全般)の場合、以下のような仕組みになっています。

/// 人間(哺乳類)の目の構造 ///
  1. 目の左半分に映った情報は右脳に届けられる
  2. 目の右半分に映った情報は左脳に届けられる
図形は左、テキストは右

2つある目の両方がそのような働きをしています。こうやって人間をはじめとした哺乳類はモノや情報を見て、認識しているわけですね。

よく「左目に映った情報が右脳に、右目に映った情報が左脳に届けられる」と思われがちですが、実際にはそれは間違い(だそうです)。それは爬虫類の目と脳の仕組み(だそうです)。

哺乳類は、左目に映った情報はちゃんと左脳にも右脳にも届けられています。ただ、1つの目の左半分が右脳に、右半分が左脳に届けられているという構造なのです(筆者も脳の専門家ではないので、全て受け売りです)。

脳への情報伝達

そこで先ほどの図の色分けに注目してみましょう。この図を見ると、オレンジ色になっている視野・視界範囲(つまり、目の右半分に映った情報)は左脳に届けられて、青色になっている視野・視界範囲(つまり、目の左半分に映った情報)が右脳に届けられる・伝達されることになるのが、わかるでしょうか。

図形は左、テキストは右

ということは、もともと左脳が得意としている言語などの情報は、右側に置かれていた方が脳は処理しやすく、右脳が得意としている感覚的に理解できる情報、つまり図形だとかのグラフィック要素は左側に置かれている方が、脳はその情報を処理しやすいわけです。

それぞれの脳が得意とする情報が、得意とするエリアに置かれている方が、スムーズに情報を認識・理解できるということですね。

ビジネス資料には、こうやって応用しよう

では続いて、この“目と脳の仕組み”をどのようにビジネス資料(WordやPowerPointなどを使った社内・社外文書、プレゼン用のスライド等)に応用したら良いかを考えてみます。

もう一度目と脳の仕組みをおさらいすると、「グラフィック要素は左」、「テキストは右」の方が、脳はスムーズに情報を認識・理解できるということでした。ということは、資料を作る際もそれを意識してあげればいいわけですね。

例えばプレゼン用のパワーポイントのスライド資料であれば、以下のように置くと見ている人は理解しやすくなるということになります。

/// 理解しやすいスライド資料のレイアウト ///
  1. 図形・グラフ・画像等は「左」
  2. 文字や文章は「右」

ただし逆に、以下のように置いてしまうと、左右の脳に入ってくる情報がちぐはぐになってしまい、理解の妨げになる可能性もあるので要注意です。

/// 理解しにくいスライド資料のレイアウト ///
  1. 図形・グラフ・画像等は「左」
  2. 文字や文章は「右」

たとえば上の2つの画像をみたとき、直感的にどっちの方がしっくりきましたか? なんとなく右の例の方がしっくりきませんか?

これはグラフィカルな要素が左、文字が右に置かれているので、左右の目から入ってくる情報の種類と、左右の脳が得意としている情報の種類が、ぴったり一致しているからです。

逆に左の例を見たとき、なんとなく違和感というか、“しっくりこない気持ち悪さ”を感じませんでしたか?

それはグラフィカルな要素が右、文字が左に置かれているので、左右の脳がスムーズに情報を認識できていないからです。すごく不思議な感じがするかもしれませんが、上記のように並べて見てみるとよくわかりますよね。

そのためやはり「図形・グラフ・画像等は左」、「文字や文章は「右」に配置・レイアウトしてあげる方がベターと言えます。

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まとめ:グラフィック要素は左、テキストは右。余裕があればぜひやってみよう。

視覚効果について、なんとなくでもおわかりいただけたでしょうか? この辺りについてはあまり意識して資料作りをされる方は少ないかと思いますが、意外と簡単にできてすぐ効果が発揮できるものなので、ぜひ取り入れてみてください。

特にプレゼン時のパワーポイント資料などは、「グラフィック+テキスト」で資料を作ることが非常に多いかと思いますので、余裕があったらご自身の資料に反映してみるといいですよ!

/// パワポ資料作成研修 ///
この記事の筆者が『わかりやすい・伝わる資料作りの簡単セオリー』をお伝えしています。

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日比 海里

デザイナー・コンテンツディレクター。オウンドメディアのディレクション・編集やビジュアル・クリエイティブ制作を中心に行いつつ、デザイン・資料作成の研修講師兼アドバイザーとしても活動中。 パワーポイント資料作成の企業研修実績も多数(延べ1,000人以上にレクチャー)。著書に『ひと目で伝わるプレゼン資料の全知識』(株式会社インプレス発行)がある。

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