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パワポの作り方を学ぶ社員研修開催時に研修担当者が事前に確認・注意しておきたいポイント

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社員のスキルアップや組織力向上等を目的として、人事部門・研修担当の方々は日々様々な社員研修を企画・開催していると思いますが、その中でも根強いニーズがあるのが「パワーポイント作成研修」です。

新入社員研修や管理職研修の一連のメニューの中に組み込まれることも多いパワポ作成研修ですが、実際に開催するときに研修担当の方が確認・注意しておきたいポイントを解説してみました。

研修実施前に整理しておいた方がいいことなどもまとめていますので、人事・研修担当の方の参考になれば幸いです。

/// この記事を読むとわかること ///
  1. パワーポイント作成研修の主な内容
  2. パワーポイント作成研修のメリット
  3. パワーポイント作成研修開催前に確認・整理しておいた方がいいこと
  4. パワーポイント作成研修実施時の注意点
/// この記事を書いた人:日比 海里 ///
  • 株式会社トリッジ代表取締役 / デザイナー / コンテンツディレクター
  • グラフィック・WEBデザインやオウンドメディアの運営サポート・ディレクションを手掛けつつ、パワポ資料作成の研修講師兼アドバイザーとしても活動中。パワーポイント資料作成の企業研修実績も多数(延べ150社以上、2,000人以上にレクチャー)。著書に『ひと目で伝わるプレゼン資料の全知識』(株式会社インプレス発行)がある。

パワーポイント作成研修とは?

新任の人事部門・研修担当者の方などは、そもそも「パワーポイント作成研修」がどのような研修なのかイメージがつかないかもしれないので、まずはパワポ作成研修そのものについて、概要をまとめておきます。

パワーポイント作成研修の主な内容

パワポ作成研修の内容を簡単に表現するなら、その名の通り「パワーポイントで作る資料の作成方法を学ぶ研修」です。しかし、「作成方法を学ぶ」とひとことで言っても、具体的な内容としてはいくつかの要素に分類することができます。その主な要素としては、以下の3つです。

/// 世の中で行われているパワポ作成研修の主な内容 ///
  1. パワーポイントの操作方法を学ぶ
  2. 資料の内容構成・ストーリー展開の組み立て方等を学ぶ
  3. 資料の見栄え・デザインを学ぶ

世の中で行われている「パワポ作成研修」では、社内の課題・ニーズに合わせて、上記のうちのどれかを集中的に学ぶ、または上記全てを学ぶ、という内容になっていることが多いようです。

プレゼン研修との違い

なお、パワポ作成研修に近いものとして「プレゼンテーション研修」というものもあります。これは自身の考えや主張を他者にわかりやすく伝えるための“プレゼン力”を高めるための研修であり、その研修内容の一部に「パワポ資料の作り方を学ぶ」というメニューが含まれていることが多いです。


ただこちらはあくまで「プレゼンの研修」なので、提案スキルやトーク・コミュニケーションスキルの向上に重きを置かれることが多く、パワポ資料作成に特化した内容ではありません(作成に関するレクチャー内容・時間も、少なめなことが多いようです)。逆にパワポ作成研修の方は、パワポ資料の作り方に重きが置かれているので、プレゼン用の資料はもちろんのこと、企画書や分析・報告資料など、「パワポを使って作る資料の作成方法全般」を学ぶことができます(代わりにトーク・コミュニケーションのレクチャーはありません)。この点が2つの大きな違いと言えるでしょう。

似ているようで異なる2つの研修ですが、どちらも有益であることには変わりはありません。自社にとってどちらが必要なのかをきちんと事前に整理しておくことが大切です。

パワーポイント作成研修のメリット

そんなパワーポイント作成研修ですが、開催・実施することで様々なメリットが得られます。主なメリットとしては、以下のものが挙げられるでしょう(詳細は下に続きます)。

/// パワポ作成研修のメリット ///
  1. わかりやすい・伝わりやすい資料の作成スキルが身に付く
  2. 提案力が向上する
  3. 資料の作成効率が上がる(時短化できる)
  4. 資料作成スキルを標準化することができる
  5. 資料作成スキルの継承・伝達がしやすくなる(スキルの資産化)

わかりやすい・伝わりやすい資料の作成スキルが身に付く

パワーポイントで作る資料は、他の資料以上に視覚的な見栄えの良さ・わかりやすさが求められます。にもかかわらず、多くのビジネスパーソンは学生時代〜社会に出てからもデザインを学ぶ機会はほとんどないため、パワポ資料作成に苦戦しがちです。

そんな時にパワポ作成研修を受講することで、ビジュアル情報をどのように整理したらわかりやすく・伝わりやすくなるのか、その本質から応用テクニックまでを身につけることができるようになります。実はあらゆるビジネスパーソンに求められる(けれども目を瞑られがちな)“デザイン力”が高められるのは、パワポ作成研修の大きなメリットの1つでしょう。

提案力が向上する

先にお伝えしたとおり、パワポ研修では「資料の内容構成・ストーリー展開の組み立て方等」も学べます。どのような資料構成・展開にすれば、説得力が高まり、こちらが期待しているアクションを相手から引き出すことができるのか。その点を身につけることができるようになるので、営業社員の営業力が向上するのはもちろんのこと、コーポレート部門に所属している社員の社内プレゼン力アップなど、全社的な「提案力」の向上が期待できます。


資料の作成効率が上がる(時短化できる)

またパワポ資料の作成効率が上がることも、研修実施のメリットの1つです。ビジネスパーソンが抱えるパワポ作成の悩みとして、「作成に時間がかかる」ことが非常によく挙げられます。これは「パワポの作り方・デザイン方法が理解できていない」こと大きな原因です。

パワポ作成研修を実施することで、その原因を解消することができるため、作業の時短化に繋げることができます。パワポ作成に時間がかかっていることで残業時間が増えているケースもよくあるので、時短化による人件費削減という側面も期待できるでしょう。

資料作成スキルを標準化することができる

あとパワポ作成研修を行えば、一定数の社員に対して同時かつ均一のノウハウをレクチャーすることができるので、これまで属人的になりやすかった資料作成・デザインスキルを標準化することができます。


「人によって資料の質に差がある…」ということも現場の悩みとしてよく聞かれ(特に部下を持つ管理職の方々から聞かれますね笑)、それが営業成果にも直結しているというケースはよく散見されます。そういったデザイン系スキルの標準化ができるのも、パワポ作成研修の大きなメリットと言えるでしょう。

資料作成スキルの継承・伝達がしやすくなる(スキルの資産化)

資料作成スキルが社内で標準化できるということは、それをさらに他者へ伝える・継承するのも容易になります。これはつまり、スキルが「会社の資産」として機能してくれるようになる、ということ。

特にデザイン系のスキルは前述の通り属人的になりやすく、それによって他者へのスキル伝達・継承が難しい領域なのですが、研修実施によって社員みんなが同じノウハウを身につけることができれば、その問題も解決しやすくなります。

特に部署異動や人の出入り(入社・退職)が多い会社の場合、スキル伝達・継承は現場の大きな課題になることが多いので、研修実施によって資料作成スキルを「資産化」できることも、パワポ作成研修の魅力の1つです。

対象となりやすい職種・部門

次にパワポ作成研修の対象者について整理しておきます。パワーポイントの作成スキルは、現在のビジネス環境においてはあらゆるビジネスパーソンが持っていた方が良いスキルではありますが、特に以下の職種の方は、業務の性質上パワーポイント作成スキルが強く求められます。そのため、パワポ作成研修の対象となりやすいと言えます。

/// 対象となりやすい職種・部門 ///
  1. 営業・営業支援部門
  2. 企画部門
  3. 人事部門

営業・営業支援部門

対象となりやすい職種・部門としては、まず「営業・営業支援部門」が挙げられます(これは言わずもがなではありますが笑)。営業部門ではクライアント等への提案・コンペなどが日常的・頻繁に行われており、その際にパワーポイントを非常によく使用します。そのため、おそらくどの会社にとっても、営業部門は最もパワーポイント作成スキルが求められるはずです。

また会社によっては直接クライアントと接する営業担当者ではなく、それを支援する営業サポート・営業事務などの支援部門がパワポ資料を作成するケースもあるので、もし営業部門を対象としてパワポ作成研修を実施する場合は、支援部門も含めて行う方が良いでしょう。

企画部門

企画部門も営業と並んでパワポ作成研修の対象になりやすい部門の1つ。企画書や提案書の作成にパワーポイントを使用するケースが非常に多いので、作成方法を体系的に押さえておく必要性があるためです。


特に企画書の場合は内容構成がロジカルであることに加え、読者を魅了するデザイン性が求められることもあります。そのためパワーポイント研修を通じたデザインスキル向上は、企画部門を持つ会社にとって大きな価値があるでしょう。

人事部門

あと見過ごされがちなのが人事部門です。人事部門は営業や企画とは違い、いわゆる“コーポレート部門”の位置付けとなりますが、日々の業務の中でパワーポイントを使用する場面は意外と多くあります。

たとえば研修担当であれば社員研修(新人研修、管理職研修、コンプライアンス・ハラスメントなどのテーマ別研修等)でパワポを使って説明することが多いですし、採用担当であれば学生向けの会社説明会などでプレゼンテーションを行うことが多いためです。

会社によって部門の規模やパワポ作成スキルのレベルは異なるので、きちんと事前に現場調査を行った上で、どの部門に研修導入が必要なのかを整理しておきましょう。

パワーポイント作成研修実施前に確認しておきたいこと

そんなパワーポイント作成研修を開催するにあたって、事前に自社内で研修に関して確認・整理しておきたいポイントがあります。これからそのポイントを項目ごとに解説していきます。

自社の課題の確認

まず最も大切なことは、パワポ作成研修を行う上での「自社の課題」の確認です。研修のような学びを主目的としたものの場合、特に解決すべき課題を明確にしておく必要があります。

たとえばパワーポイント作成研修であれば、受講者が「資料デザイン・見栄えのわかりやすさ」に課題を感じているのか、それとも「資料の内容構成・論理的なストーリー作成力」に課題を感じているのか、はたまた「そもそもパワーポイントの操作すらおぼつかない」のか。こういった課題をまずはっきりとさせなければ、研修のゴールとなる目標地点(研修後に受講者がどのような状態になっていてほしいのか)も見えなくなってしまいます。


これは研修内容にも大きく影響するので、外部の人・会社に講師をお願いする上でも必ず確認をしておきましょう。

受講対象者のパワポスキルの確認

そのような意味でも、受講対象者の現状のパワポスキルの確認も必須です。まだパワーポイントの操作方法もきちんと理解できていない・使いこなせていないレベルだと、仮に資料デザインに重きを置いた研修を実施したとしても、専門的なパワポ用語(例:スライドマスター、クイックアクセスツールバー等)が少しでも出てきた時、話に全くついていけなくなってしまうリスクが出てくるからです。

自社の課題確認の1つとして、受講対象者のパワポ操作スキルのレベル感も必ずチェックしておきましょう。

受講対象者の日頃のパワポ使用場面の確認

あとは受講対象者が日頃の業務の中で、どのようにパワーポイントを使用しているのかも確認しておきましょう。仮に「営業場面でパワポを使用している」としても、大勢の前で資料をスクリーンに投影しながらプレゼンするときによく使っているのか、それとも資料を紙に印刷して配って使っているのかでも、パワポの作り方は大きく変わってきます。

こちらも研修内容・ゴールとなる目標地点に大きく関わってくるので、事前に確認・整理が必要です。

パワーポイント作成研修実施時の注意点

最後に、パワポ作成研修を実施するときの注意点についても触れておきます。自社の課題解決に向けて成果を最大化するためにも、以下の点については注意をしましょう。

なるべく外部講師を呼んで実施する

1つめは「なるべく外部講師を呼んで実施した方がいい」という点です。予算を抑えるために講師を“社内のパワポ作りがうまい人”にやってもらうというケースを時々見かけますが、きちんと専門的知識・経験を持った人や会社になるべく外注する方が良いでしょう。なぜなら、“パワポ作りがうまい人”も結局は「見よう見まね・自己流の作り方」になっていることが多く、論理構成〜デザインノウハウを体系的かつ腹落ちしやすい形でレクチャーすることはほとんどできないからです。

特にパワポ資料で重要となるデザインの領域は、実は様々な専門的なルール・セオリーが存在しており、それらを正確に理解している人がレクチャーをしないと、逆に間違った内容や情報を社内に広めてしまうリスクも出てきます。

そのため、予算の問題はどうしてもあるとは思いますが、可能な限り外部講師にお願いした方が良いでしょう。その方が結果的に費用対効果は高くなるはずです。

ちなみに外部講師にお願いした場合の費用感などについては、こちらの記事でも解説しているので、気になる方は併せてチェックしてみてくださいね。

研修実施後に実践の場を設けて効果を確認する

2つめの注意点は「研修実施後に実戦の場を設ける」という点です。「研修直後は何となくできそう・覚えたつもりでも、いざやってみると全然身についていなかった…」となってしまうのは、研修あるあるですよね笑。

パワポ作成研修の場合もそうならないよう、注意が必要です。そのため、研修実施後にパワーポイントを用いた資料の作成・発表を行い、効果を確認する(または習得できなかった部分を認識する)機会を設けるのがベター。研修参加者全員に同じお題を出して資料を作成してみてもらい、全員で意見交換などを行っても良いでしょう。


外部の専門家・会社にパワポ作成研修をお願いする場合でも、実施後のフォローまで対応してくれるケースもあるので、問い合わせ時に確認してみると良いかもしれません。

パワポ研修をお考えならトリッジへお気軽にご相談を

ということで、ここまでつらつらとパワポ研修実施時に担当の方が確認・注意しておきたいポイントをまとめてきましたが、実はこのブログメディアを運営する株式会社トリッジも、パワポ研修サービスを提供しています(最後の最後に思いっきり宣伝になってしまって恐縮ですが笑)。


この記事の筆者である私(日比)が講師となり、これまで約150社以上、延べ2,000名以上のビジネスパーソンの皆さんにパワポ作成のノウハウ・極意をお伝えしてきました(研修先企業様の業種も多岐に渡ります)。

そういったこれまで経験・蓄積してきたスキルをもとに、これからも多くの企業様のパワポ課題を解決するお手伝いができればと考えているので、もしパワポ研修をご検討中の人事・研修担当の方がいらっしゃれば、ぜひお気軽に株式会社トリッジまでご相談ください!(下のボタンから簡単に問い合わせできます)

まとめ:研修実施前の整理・確認も大切

今回は、パワーポイント作成研修を実際に開催するときに研修担当の方が確認・注意しておきたいポイントを解説してみました。

パワーポイントは様々なビジネスシーンでいまだに使用頻度が高いツールになっており、多くのビジネスパーソンが身につけるべきスキルの1つ。しかし実際に高度なノウハウ・スキルを身につけようとするなら、独学ではなかなか難しく、時間もある程度要するため、会社として体系的に学ぶ機会を作る必要があるでしょう。

今回の記事の内容を参考に、研修実施前にポイントを確認し、ぜひ自社に合ったパワポ作成研修を開催して課題解決を目指しましょう。

  • この記事を書いたライター
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日比 海里

デザイナー・コンテンツディレクター。オウンドメディアのディレクション・編集やビジュアル・クリエイティブ制作を中心に行いつつ、デザイン・資料作成の研修講師兼アドバイザーとしても活動中。 パワーポイント資料作成の企業研修実績も多数(延べ1,000人以上にレクチャー)。著書に『ひと目で伝わるプレゼン資料の全知識』(株式会社インプレス発行)がある。

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