絶対押さえよう!パワーポイントの文字を見易くする3つの条件をデザイナーがわかりやすく解説!

文字の使い分け・フォント

当ブログでは、ビジネスシーンで作成する資料で“誰でも・手軽に使える”デザインノウハウ・テクニックをお伝えしています。

今回は、パワーポイント資料で使う「文字」をより見やすくするために意識すべきポイントをまとめてみました。

日頃プレゼン資料などを作ることが多い方の参考になれば幸いです。

■■この記事で学べること■■
  1. 見やすい文字の条件
  2. 視認性・可読性・判読性とは?

見やすい文字って、どんな文字?

ビジネス資料で欠かすことのできないデザイン要素。それは“文字(テキスト)”です。今回は、その文字の「見やすさ」について考えてみます。

その上で、そもそも「見やすい文字」ってどんな文字のことを指すでしょうか? よく考えてみると、意外とパッと答えられなかったりしますよね。でも、きちんと「見やすい」と感じる条件って、決まっているんです。それは、以下の3点を満たす、ということ。

■■見やすいと感じる文字の条件■■
  1. 視認性が高い
  2. 可読性が高い
  3. 判読性が高い

これらを見ただけだと、なんとなく似たような言葉ばかりで違いがわからないかもしれません笑。

でも、この3つの条件がきちんと満たされていないと、文字・テキストはとっても見づらくなってしまいます。ビジネス資料において非常に大事なことなので、それぞれの違いを次の項で見ていきます。

①視認性とは?

まず1つ目は「視認性」。これは、文字の“見えやすさ”を表す言葉です。つまり、簡単に表現するなら「パッと見たときに、すぐ文字として認識できるかどうかの度合い」ということですね。

例えば下の例を見てみましょう。

文字の視認性・見易さ

上の文字は、背景の色とかなり近い色で書かれているため、パッと見たときに“何が書かれているか認識しづらい”ですよね? これは「文字として見えにくい=視認性が低い」ということになります。

視認性を高めてあげるには、背景の色に近い色は使わず、背景色と明確なギャップのある(コントラストのある)文字色にしてあげましょう。

②可読性とは?

続いて2つ目は「可読性」です。これは、文字の「読みやすさ」を表す言葉。3つの中では一番わかりやすいかもしれません。

例えば下の例を見てみます。


文字、めちゃくちゃ汚いですよね笑。汚すぎて、パッと見たときに文字なのか謎の落書きなのかすら判断が難しい笑(ちなみに、これは「明日は晴れ」と書いてあります)。

これはつまり、「文字として読みにくい=可読性が低い」ということになります。

見やすい文字にするためには、なるべく綺麗で読みやすい文字の状態にしてあげる必要があります。

東京,神楽坂,東京note,グルメ

③判読性とは?

3つ目は「判読性」。これは文字の「わかりやすさ」を表す言葉です。言葉を聞くだけだと少しイメージしにくいかもしれませんが、これはつまり「誤読しにくい・意味が伝わりやすいかどうかの度合い」を指しています。

これも例で見てみましょう。

文字の判読性・見易さ

上と下、それぞれ何という言葉が書かれているか、一瞬で判断できましたか? 上は英語で「Vacation(休暇)」、下は「Vocation(職業、転職)」です。全く異なる意味の言葉が並んでいるわけですが、2文字目の「a」と「o」の形が似ているのでわかりにくいですよね。

ましてや下に書いてあるような小さな文字だったら、“遠くから見たらまず見分けがつかない”でしょう(←大勢の聴衆が遠くから投影資料を見るケースが多いプレゼン用資料にとっては、とっても大事なポイントです)。

これがつまり判読性が低いということ。前後の文脈などもしっかり読み込まないと、「誤読してしまうかもしれない=判読性が低い」ということですね。ちなみにこの例のようなケースは、「a」と「o」の形がはっきりと違うフォントを採用すべきでしょう。たとえば以下のようなフォントがベターです(ちなみにこれは「Helvetica」というフォント)。

文字の使い分け・フォント

なんとなく3つの条件について理解できましたか? 言葉だけ聞くと、それぞれ難しい言葉のように感じるかもしれませんが、内容としては意外とわかりやすいのではないでしょうか。

この3つの条件が満たされていないと、文字・テキストは一気に見づらくなります。ビジネス資料を作るときは、常にこの条件について意識しましょう。

まとめ:3つの条件を常に意識!資料のタイプにも注意!

今回は「文字の見やすさ」の条件についてまとめました。

この条件はどんな資料を作成するときでも大事になりますし、少し意識するだけで資料の見やすさ・伝わりやすさがグッと向上してきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ただこの3つの条件ですが、実は資料のタイプ(文字の多い文書、プレゼン用の投影資料…etc)によって、特に重視しなければいけないものが変わってきます。

下の記事では、プレゼン用の投影資料で意識すべき条件を踏まえながら、「パワーポイントで使うべきフォント」についてまとめているので、気になる方はこちらもご参照ください。

ゴシック体は太く見える

パワーポイントでおすすめの見やすいフォントはこれ。選び方と資料タイプ別の使い分け方を解説。

2018.07.11

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ABOUTこの記事をかいた人

デザイナー・編集者。オウンドメディアのディレクション・編集やビジュアル・クリエイティブ制作を中心に行いつつ、デザイン・資料作成の研修講師兼アドバイザーとしても活動中。 パワーポイント資料作成の企業研修実績も多数(延べ1,000人以上にレクチャー)。著書に『ひと目で伝わるプレゼン資料の全知識』(株式会社インプレス発行)がある。