パワーポイントにPDFを貼り付ける・挿入する方法としては主に2つあります。1つは「スクリーンショットを使って画像として貼り付ける」、もう1つは「パワーポイントにPDFを埋め込む方法」です。
ビジネスシーンでパワーポイントを作成していると、別のPDF資料を「参考としてスライド内に入れたい」という場面に出くわすことってありますよね。そんな時の具体的なやり方・方法を今回は解説してみたいと思います。
具体的なやり方や実施時の注意点の解説に加え、挿入したPDFがぼやけてしまう時の対処法やパワーポイント自体をPDFに変換する方法など、周辺情報まで網羅しながらわかりやすく整理してみましたので、仕事でパワーポイント・PDFデータを扱うことが多い方の参考になれば幸いです。
- パワーポイントにPDFを貼り付ける・挿入する際の具体的なやり方
- パワーポイントにPDFを埋め込む際の注意点
- パワーポイントをPDFに変換する方法
- パワーポイントに挿入したPDFがぼやけてしまう時の対処法
- 株式会社トリッジ代表取締役 / デザイナー / コンテンツディレクター
- グラフィック・WEBデザインやオウンドメディアの運営サポート・ディレクションを手掛けつつ、パワポ資料作成の研修講師兼アドバイザーとしても活動中。パワーポイント資料作成の企業研修実績も多数(延べ150社以上、2,000人以上にレクチャー)。著書に『ひと目で伝わるプレゼン資料の全知識』(株式会社インプレス発行)がある。
パワーポイントにPDFを貼り付ける・挿入する方法
早速パワーポイントにPDFを貼り付ける・挿入する方法をみていきましょう。冒頭でお伝えしたとおり、方法としては主に以下の2つがあります。それぞれ具体的なやり方を実際の画面を使いながらご紹介していきます。
- スクリーンショットを使って画像として貼り付ける
- パワーポイントにPDFを埋め込む
方法①:スクリーンショットを使って画像として貼り付ける
1つめの方法は「スクリーンショットを使って画像として貼り付ける」というやり方です。
該当のPDFを開いた状態でPCのプリントスクリーン機能で画面のスクリーンショットを記録し、それをパワーポイントに貼り付けるだけなので、この方法が最も簡単・手軽な手段と言えます。
具体的なやり方(操作方法)
PC・パワーポイントでの具体的なやり方・操作方法は以下をご参照ください。
①該当のPDFを開き、パワーポイントに貼り付けたい箇所を画面に表示させる。②PCのプリントスクリーン機能を使って、該当箇所のスクリーンショットを記録する。
③パワーポイントを開き、[挿入]タブ→[画像]→該当のスクリーンショット画像を選択→[挿入]をクリック。
④パワーポイント内にPDFのスクリーンショット画像が貼り付けられる。
- プリントスクリーン機能を使うときはショートカットを使うと便利です(Windows:Windowsキー + Shift + S、Mac:Shift + Command + 4)
- パワーポイントに貼り付けた後にスクリーンショットを大きくしてしまうと、解像度が足りなくなってPDFの画像がぼやけてしまうことがあります。
- そのためPDFの一部を大きく表示・貼り付けたい場合は、PDFを拡大表示(ズームアップ)してからスクリーンショットを撮りましょう。
なお、プリントスクリーン機能はパワーポイント自体にも備わっています。[挿入]タブ→[スクリーンショット]→[画面の領域]というボタンが出てくるので、それをクリックすることでもPDFのスクリーンショットを記録することが可能です。
「PCのプリントスクリーン機能のショートカットキーを忘れてしまった…」という時などは、パワポのスクリーンショット機能を使うのが手軽でおすすめです。
この方法のメリット・デメリット
「スクリーンショットを使って画像として貼り付ける」方法のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
- 簡単・手軽に行える
- PDFの一部分だけを挿入したい場合にも対応できる
/// デメリット ///
- スクリーンショットの記録の仕方次第では、パワーポイントに貼り付けた際に解像度が足りなくなってぼやけてしまうことがある。
方法②:パワーポイントにPDFを埋め込む
2つめの方法は「パワーポイントにPDFを埋め込む」というやり方です。
パワーポイントには「オブジェクト」(Word、Excel、PDFなど)を挿入する機能が元々備わっています。この機能を使うことで、任意のPDFをスライド内に埋め込むことが可能です。
具体的なやり方(操作方法)
PC・パワーポイントでの具体的なやり方・操作方法は以下をご参照ください。
①埋め込むPDFが開かれていないことを確認する(開かれていた場合は一旦閉じる)。
②パワーポイントを開き、任意のページを表示した状態で[挿入]タブ→[オブジェクト]をクリックする。
③[オブジェクトの挿入]のダイアログボックスが表示されたら、[ファイルから]→[参照]をクリックし、埋め込みたいPDFファイルを選択→[OK]を押下する。
④パワーポイント内にPDFの1枚目が埋め込まれる。
- この方法ではPDFの1枚目しか埋め込むことはできません(たとえPDFが複数のページを持っていたとしても1枚目しか表示されない)。
- そのためスライド内に埋め込みたいページを必ずPDFの1枚目に設定しておきましょう。
- スライドショーの最中にPDF全体を開くこともできません。
この方法のメリット・デメリット
「パワーポイントにPDFを埋め込む」方法のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
- スライド編集中に埋め込んだPDFをクリックすると、すべてのPDF内のページがその場で表示・確認できる
/// デメリット ///
- PDF内の複数のページをスライドに表示させることはできない。
- パワーポイントのデータが重くなりやすい
パワーポイントをPDFに変換する方法
パワーポイントにPDFを埋め込むだけでなく、「パワーポイント自体をPDF化したい(パワーポイントをPDFに変換したい)」という人もいるのではないでしょうか。具体的な方法としてはいくつかありますが、今回は簡単なやり方として以下の3つです。
- [名前をつけて保存]からPDFに変換する
- [エクスポート]からPDFに変換する
- Adobeの『Acrobatオンラインツール』を使ってPDFに変換する
1と2は元々パワーポイントに備わっている機能を使ったやり方で、3は外部のWebツールを使ったやり方になります。どれも簡単にできるので、お好みの方法を選べばOKです。
詳細は以下の記事「パワーポイントで作ったデータをPDFに変換する簡単な方法3つを紹介します。」でも解説しているので、こちらも併せてご参照ください。
まとめ:スクショを使って貼り付けるのがベター
今回はパワーポイントにPDFを貼り付ける・挿入する方法をご紹介しました。
PDFのデータをプレゼン用のスライド資料に貼り付けたい場面は意外と多いと思いますが、現状ではPDFの全ページを簡単・パパッと挿入する方法はなく(Microsoftさん、ぜひ機能実装してください…)、最も簡単にできるやり方としてはPDFのスクリーンショットを撮って貼り付ける形になります。
手段の数自体があまり多くないので、今回ご紹介した方法のどちらかを使って対応してみてくださいね。