当ブログでは、ビジネスシーンで“誰でも・手軽に使える”資料デザインノウハウ・テクニックをお伝えしています。
今回はパワーポイントのスライド内に配置した図形・オブジェクトをロック(固定)する方法をパワーポイントの実画面を使いながら解説してみました。
プレゼン資料などを作っているとき、特定のオブジェクトの位置を固定しておきたいことも多いと思うので、 今回ご紹介するロック機能をぜひ活用してみてください。
- パワーポイントで特定のオブジェクトをロック(固定)する方法
- パワーポイントで特定のオブジェクトを非表示にする方法
- Mac版パワーポイントでの注意点
- 株式会社トリッジ代表取締役 / デザイナー / コンテンツディレクター
- グラフィック・WEBデザインやオウンドメディアの運営サポート・ディレクションを手掛けつつ、パワポ資料作成の研修講師兼アドバイザーとしても活動中。パワーポイント資料作成の企業研修実績も多数(延べ150社以上、2,000人以上にレクチャー)。著書に『ひと目で伝わるプレゼン資料の全知識』(株式会社インプレス発行)がある。
特定のオブジェクトをロックしたい!
パワーポイントで資料を作っていると、当然ですがスライド内にさまざまなオブジェクトを配置していくことになります。
試行錯誤しながらレイアウトしていく中で、複数のオブジェクトをドラッグで一括選択して動かしたい時も出てきますよね。ただ、一括で選択すると、その中に「選択したくない(動かしたくない)図形まで含まれてしまう!」というケースにも出くわしたりしませんか?
たとえば下の例の場合、「4つの円の図形を一括選択して動かしたい」ときは、全体をドラッグして選択するのが一番手っ取り早いですよね。ただ、その時に中央に配置してある矢印は動かしたくなかったとしても、これでは必ず矢印まで一緒に選択されてしまうわけです。これが非常にうざったい笑。
ただこれって結構パワポあるあるだったりします。筆者も昔はこれに出くわす度に地味にイライラしていました笑。
そんな時に思うことといえば、「特定のオブジェクトをロック(固定)したい!」ということですが、実はパワーポイント(Microsoft365のPowerPoint)に「オブジェクトのロック機能」が実装されたんです。以前はロック機能はパワポにはなく、オブジェクトを固定することはできなかったのですが、現在はできるようになっているので、これを活用しない手はありません。イライラがだいぶ軽減されますからね笑。
具体的な操作方法を次項で解説します。
パワーポイントで特定のオブジェクトをロック(固定)する方法
スライド作成時にめちゃくちゃ便利な「オブジェクトのロック機能」。操作も非常に簡単です。具体的な操作方法は以下を参照ください。
①スライド内に配置した任意のオブジェクトを選択し、[図形の書式]タブの[配置]グループにある[オブジェクトの選択と表示]をクリックする。
②[選択]ウィンドウが画面右に表示される(そこにはスライド内に置かれているすべてのオブジェクトが一覧で並ぶ)。
③ロック(固定)したいオブジェクトの右に表示されている鍵のマークをクリックすると、そのオブジェクトがロックされる。
④これでそのオプジェクトはクリックしてもドラッグで囲んでも、選択されない(触れない)ようになる。
- 解除したい時は、同じく[選択]ウィンドウで当該オブジェクトの鍵マークを再度クリックすればOK。
- 鍵が開いたマークに変われば、ロックが解除されます。
パワーポイントで特定のオブジェクトを非表示にする方法
ちなみに、上記のロックする方法意外にも、オブジェクトを選択できなくする方法があります。それは「オブジェクトを非表示にする」というやり方です。これも先ほどの[オブジェクトの選択と表示]から簡単にできるので、併せて覚えておくと便利です。
具体的な操作方法は以下を参照ください(②まではロックする方法と同じです)。
①スライド内に配置した任意のオブジェクトを選択し、[図形の書式]タブの[配置]グループにある[オブジェクトの選択と表示]をクリックする。
②[選択]ウィンドウが画面右に表示される(そこにはスライド内に置かれているすべてのオブジェクトが一覧で並ぶ)。
③非表示にしたいオブジェクトの右に表示されている瞳のマークをクリックすると、そのオブジェクトが非表示状態になる。
④これでそのオプジェクトは選択できない(触れない)ようになる。
- あくまで非表示になっているだけで、スライド内から完全に消えてしまったわけではありません。再度瞳のマークをクリックすれば、表示されるようになります。
- 複数のオブジェクトが重なっている場合、上のオブジェクトが邪魔になることがあるので、そのような時に非表示にすると便利です。
以上がパワーポイントで特定のオブジェクトをロック(固定)する方法です。これを知っているかどうかで作業効率がだいぶ変わってくるので、パワーポイント資料を作成することが多い方はぜひ活用してみてくださいね。
Mac版パワーポイントでの注意点
なお、先にお伝えしたロック(固定)する方法は、Windows版パワーポイントでのやり方です。Mac版でももちろんパワーポイント(Microsoft365のPowerPoint)は提供されていますが、実のところMac版ではオブジェクトのロック機能が実装されていません(たぶん)。
Mac版のパワーポイントでは[選択ウィンドウ]というボタンをクリックすると、Windows版と同じような[オブジェクトの選択と表示]が開かれるのですが、なんとここに例の「鍵のマーク」が出てこないのです…。
出てくるのはオブジェクト一覧と、表示/非表示を切り替える瞳のマークだけ。そのためMac版パワーポイントでは、現状はロック・固定はできないようです(Microsoft公式のヘルプでも記載が見つかりませんでした)。もしロックしたい場合は、非表示にして対応するしかないですね。今後のパワーポイントのバージョンアップに期待しましょう。
ただもしかしたら筆者が知らない・調べきれていないだけで、Mac版パワーポイントでもオブジェクトのロック・固定ができるかもしれません。もし詳細をご存知の方がいらっしゃったら、ぜひお問合せフォームより教えていただけると幸いです。○┓ペコリ
まとめ:図形をロックすれば作業効率アップ
今回はパワーポイントのスライド内に配置した図形をロック(固定)する方法を簡潔に解説しました。
スライド内の特定のオブジェクト・図形をロックしたい!というケースは、結構ありますよね。特にドラッグで複数のオブジェクトを一括選択するときは、大体その中に選択したくないものが1つは含まれてることが多い笑。
そんな時に今回ご紹介した方法を活用すれば、びっくりするくらいに作業効率が上がります。パワーポイント資料作成は慣れないうちは時間がかかるので、このようなテクニックを活用しながら時短を目指していくのがおすすめです。