当ブログでは、ビジネスシーンで“誰でも・手軽に使える”資料デザインノウハウ・テクニックをお伝えしています。
今回は「資料の大事なポイントに注目してもらうためのデザインのコツ」について、主なポイントを簡潔にまとめていきます!
目次
資料は主張・重要点を明確にすることが大事

トリジ先生、教えてください! いつも俺が作る資料は「何が言いたいのかわかりづらい!」と言われてしまうのですが、原因は何なのでしょうか?

なるほど。原因としては内容構成・見せ方等いくつか考えられますが、原因の1つとして「主張・重要点がデザインで明確になっていない」ということもありそうですね。

…なるほど、確かに最近資料を作るときは「とにかく綺麗に作ろう!」とばかり考えてしまっていて、その点が意識できていなかったかもしれません。。

ビジネス資料において最も大切なことは「目的・伝えたいことがしっかり相手に伝わるかどうか」。ここが置き去りになってしまうと、そもそも資料を作る意味すらなくなってしまうので、注意が必要です。

確かにその通りですね…反省です。。でも「主張・重要点をデザインで明確する方法」って、具体的にどうするんでしょう? 何かコツでもあるんですか?

はい、コツはありますよ。しかも意識できればとっても簡単。これから一緒にそのポイントを学んでいきましょう。
重要点に注目してもらうための簡単なデザインのコツ
ビジネスシーンで作成する資料(プレゼン用のパワーポイント資料、Excel等で作る数値分析資料、Wordで作る報告書など)は、とにかく「自身の主張や重要点をいかに明確にするか」がデザイン上とっても大事。これは言い換えるのであれば、「重要点にいかに視線を集められるか」ということと、ほぼ同義です。
「自身の主張や重要点を明確にする」≒「重要点に読者の視線を集める」
そして、実は「重要点に読者の視線を集める」ための簡単な方法というのは、存在します。それは、デザインの中に『仲間外れを作る』ということ。これだけです。

「仲間外れを作る」? どういうことでしょう? 詳しく教えてください!
人間は「仲間外れ」に注目しやすい

では具体的にいくつか例を見てみましょう。以下の3つのイラストをパッと見たとき、それぞれどこに視線が向かいましたか?




えーと、最初の例なら「CREATIVEの赤文字」ですかね? 2つ目の例なら「右上のハート」かなぁ…。あと3つ目の例は…「左上の人のアイコン」に目が向かった気がします。

そうですよね、おそらくほとんどの人が神楽くんと同じ場所に「目線が奪われた」のではないかと思います。では、なぜその場所に目線が奪われたのでしょうか?

ん〜確かに不思議ですね。…あれ、でもよく見てみると、目線が奪われた場所は周りとは明確に色や形等が違いますね…そうか、これが「デザインの仲間外れ」ということですね!

気づきましたね! そう、上記3つの例には全てに「デザインの仲間外れ」がありました。どんな仲間外れがあったのか、もう一度見てみましょう。

<ポイント>
右上の図形だけがハートの形をしている ⇒「形が仲間外れ」の状態

<ポイント>
左上の人型アイコンだけが離れてレイアウトされている ⇒「場所が仲間外れ」の状態
上記のように、3つの例全てに「デザイン上の仲間外れ」がありました。そして、思い返してみるとパッと見たときに目が向かった場所というのは、その「仲間外れのところ」だったのではないでしょうか。
つまりこれは、人間は「デザインの中の仲間外れ」に目が向かいやすい=「注目しやすい」という性質があることを意味しているのです。
「何か1つだけが、周りとデザイン(色・形・場所…)が異なる」、こんなデザインにしてあげることで、仲間外れは簡単に作ることができます。
そのため、例えばお仕事で資料等を作っているときに、「ここがすごく大事だから、絶対注目してもらいたいな!」というところがあったら、そこに「デザインの仲間外れ」を作ってあげるのが◎。そうすることで、資料を見る人の目が、必ずそこに向かうようになります。

大切なのは、注目させたいところ“だけ”を仲間外れにすること。仲間外れが複数できてしまうと、視線が散ってしまう可能性が高まるので、その点は注意が必要です。

なるほど! デザインの力でこんな簡単に重要点を明確にすることができるんですね! 勉強になりました!
デザインの「仲間外れ」の例
デザインの「仲間外れ」は作ろうと思えば色々と作れますが、ビジネス資料(プレゼン用のパワーポイント資料、分析資料、報告資料…等)で比較的行いやすい仲間外れの例としては、以下のものが挙げられます。
色の仲間外れ
最も行いやすいのは「色の仲間外れ」。重要なキーワードや最も注目してもらいたい場所だけに色をつけて、それ以外は全部同じ色に統一してしまえばOKです。

複合的な仲間外れ
また、シンプルに「色を付ける」だけでなく、複数の要素を掛け合わせた「複合的な仲間外れ」を作ってあげるのも効果的。
例えば、強調したい言葉だけを「大きく、色をつけて、太くしてあげる」。そうすると、他の文字と比べてその言葉だけが「大きさ・色・太さが仲間外れの状態」になり、直感的に「あ、ここが大事なポイントなんだろうな」と、脳が理解してくれるようになります。

傾きの仲間外れ
あとは、ややデザインの難易度が高くなりますが、特定の一部分だけ「傾かせる」ことで、仲間外れを作ることもできます。これによって目線を惹きつけつつ、デザインに躍動感を出すこともできます。


なるほど! 確かに色々とデザインの仲間外れを作ることってできるんですね! 自分でも探してみます!
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今回の内容を動画で見たい方は、当ブログ筆者がYouTubeチャンネル『ビズデザ』でもブログより詳しく解説しているので、こちらも併せてご参考ください(チャンネル登録もしていただけると、中の人は飛び跳ねて喜ぶそうです)
まとめ:注目ポイントが明確になれば資料内容は自然と伝わる

ビジネス資料においては「自信の主張・伝えたいこと」をしっかり伝えるのが最重要。デザインの力で注目ポイントを明確にできれば、「伝える」ことがより簡単になりますよ。
「デザインの仲間外れを作る」というと、一見すると難しそうに感じるかもしれませんが、理解さえしてしまえば意外と簡単。特に資料において注目ポイントを明確にすることは非常に大事なので、今回まとめた「デザインの仲間外れを作る」というコツは、ぜひ様々な資料で活用してみてくださいね!
重要点が明確になれば、資料の内容は自然と伝わるようになっていきますよ!

もし書籍で資料デザインを学ぶのであれば、以下の本は結構オススメです。“ノンデザイナー”であるビジネスマンの方向けにわかりやすく解説されていますよ。

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