当ブログでは、ビジネスシーンで作成する資料で“誰でも・手軽に使える”レイアウトノウハウ・テクニックをお伝えしています。
今回はPowerPointにおける「色使い・配色」についてのお話です。突っ込み出すと非常に難しいカラーですが、PowerPointの資料を作る上で避けては通れないところですし、とっても大切な内容ですので、しっかり押さえておきましょう。
前回の記事と併せて読まないと理解できないところもありますので、まだ読んでない方はぜひ前回分もご一読ください↓↓↓
目次
おさらい:PowerPointで使う色は原則3色まで!
前回の記事では、PowerPointに使う色の数についてお話しました。以下にポイントを箇条書きでまとめてみたので、ご覧くださいね!
- 人間の目は色がついたところに向かいやすいという特徴がある。
- ごちゃつきを抑えて「伝えたい内容」を見落とされずにしっかりアピールするためにも、PowerPointで使う色は「3色に絞るべき」。
- その3色も、①ベースカラー(文字に使う色)、②メインカラー(見出しや強調したいところに使う色)、③アクセントカラー(特に注目してもらいたい箇所に使う色。必殺技的)の3つの役割で使い分ける。
念の為前回の記事をしっかり読んで復習しておきたい方はこちらからどうぞ!
色を増やす場合は「明度」に注目!


資料の色数は少なくした方がいいのは理解できたんですが、でも、資料をたくさん作っていると「もっと色を使いたい!」という場面にも出くわしたりしますよね。そんな時ってどうしたらいいんですか?


はい、実はそんな時にとっておきの“テクニック”があるんですよ。そのテクニックを語る上でキーワードになるのが「明度」です。
明度って、何のことかわかりますか?


…えっ?め、明度ですか?…ははは、そりゃもう、知ってるも何も…ねぇ?
何というか…友達以上恋人未満というか、相対性理論以来の革新的考え方というか…(´∀`; )


ようするに、わからないということでおーけー?


はい!ごめんなさい!教えてください(´∀`; )


PowerPointで「基本3色」以外の色も使いたい場合は、「明度」に注目すると良いのですよ。これからポイントを見ていきましょう。
色の3属性
そもそも、どのような色も(白、黒、グレーを除く)3つの要素から成り立っているのをご存知ですか?その要素というのが、以下の「色の三属性」です。
- 色相:色味の違い。ざっくりと「赤」「黄色」「青」などの色の相違を表す。
- 彩度:色の鮮やかさ。彩度が高いと鮮やかなハッキリとした色に、低いとくすんでグレーに近づいていく。
- 明度:色の明るさ。明度が高いと明るく(白っぽく)、低いと暗く(黒っぽく)なる。
おそらく皆さん学生時代に一度は聞いたことあると思います、覚えているかは別として笑。ただこの3属性については、これ以上深く知っておく必要はありません。
以前もお話しした通り、色は突っ込み出すと非常に難しいので、一般的なビジネスマンの方なら「何となくこんなのあったなぁ」くらいでOK!色の深い知識や超高度な使い方はプロのデザイナーさんに任せましょう笑。
とにかく色というのは、この3属性で成り立っています。その中でPowerPointで「基本3色」以外の色を使いたい場合、前述のように「明度」に注目しましょう。


というのも、色を追加したい場合は、最初に絞った基本3色(ベースカラー、メインカラー、アクセントカラー)の「明度におけるグラデーション上の色を追加する」というのがベターだからです。
明度におけるグラデーション上の色を追加しよう!


すみません!言ってる意味が全くわかりません(´・Д・)」


ですよねww
下の例を使って見てみましょう。


例えばベースカラーを黒、メインカラーを青、アクセントカラーをオレンジにしたとします。この場合、上の例のようなグラデーション上にある色であれば追加しても良いということです。このグラデーションは明度、つまり色の明るさの違いで成り立っています。各色、右に行けば行くほど明るく(白っぽく)、左に行けば行くほど暗く(黒っぽく)なっていますね。
明度におけるグラデーション上の色であれば、元々は最初に選んだ基本3色がベースになっているので、色味自体は増えていません。そのためごちゃつかないし、しかもこういった色の変化も出せる。
元々の「PowerPointの色使いは3色まで!」という原則は守られているわけですね。


このように、「明度におけるグラデーション上の色」であれば、基本3色以外の色として追加してもOKです!
明度の調整のやり方
実際にPowerPoint等で「明度のグラデーション上の色」を選ぶときのやり方としては、カラーパレットの「明度調整」のスライダーをいじるだけでOKです。
例えば、青の「明度のグラデーション上の色」を選びたいときは、下図のスライダー部分を上下に動かします。ここを触るだけで良いので、とっても簡単ですよね!




明度以外の属性(色相、彩度)のグラデーション上の色じゃダメ?


1つ質問なんですが、明度以外の属性(色相、彩度)のグラデーション上の色を追加するのはダメなんですか?(´・Д・)」


お、君にしては良い質問ですね。


…えっ?あ、ありがとうございます(またやんわりディスられる悲劇(´-`).。oO)。


確かに気になるところかと思いますので、その点についてもお話ししておきましょう。
色相のグラデーション上の色
まず色相ですが、色相のグラデーション上の色は使っちゃダメです。色相は色味そのものなので、これのグラデーション上の色というのは、基本3色とは別の色味になってしまいます。
そうすると「基本3色」+「別の色味1色」となり、PowerPointがごちゃごちゃとしてきますので、色相のグラデーション上の色を追加するのはやめましょう。


彩度のグラデーション上の色
あと彩度のグラデーション上の色ですが、これは一応使ってもOKです。彩度のグラデーションであれば、元々の基本3色がベースになる(=色味は増えない)ので、PowerPointのごちゃつきは避けられます。


ただ「一応」と言葉をつけたのには訳があって、彩度のグラデーション上の色というのは「鮮やかさが変化」しているので、結果的に追加する色が「くすんだ色」になることが多いんです。そうすると、PowerPointの見栄えがキレイになりにくいので、あまりオススメはしていません。
そういった意味でも3属性の中では「明度のグラデーション上の色」を追加するのがベターというわけですね。
まとめ:やっぱり「色味を増やさない」のが鉄則


どんな時もベースとなるのは基本3色。色味が増えてしまうのは避けましょう。
基本3色の「明度におけるグラデーション上の色」を追加する。これを守っていけば、PowerPointの見やすさが損なわれず、ごちゃつきも避けられます。
ここまで読んでいただいてお気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、結局のところ4色目以降を明度のグラデーションで追加するにしても、元々の基本3色をベースにした色を追加する形になるので、色味自体は増えてないんですよね。
やっぱり「使う色は3色に絞る」という原則がPowerPointの色使いにおいては全ての根底にある、と捉えていただければと思います。
それでは今回はここまで!次回は気になる「基本3色の選び方」についてのお話です!お楽しみに~٩( ‘ω’ )و
↓↓↓次回の記事はこちら↓↓↓


もし書籍で資料デザインを学ぶのであれば、以下の本は結構オススメです。“ノンデザイナー”であるビジネスマンの方向けにわかりやすく解説されていますよ。