当ブログでは、ビジネスシーンで作成する資料で“誰でも・手軽に使える”レイアウトノウハウ・テクニックをお伝えしています。
今回は、ビジネスシーンで作成する資料で『絶対に意識すべき4つの原則・ルール』の中の「ギャップを作る(対比)」について共有したいと思います。
この原則は見た目的にもとってもわかりやすいものですし、またまたあらゆるビジネスシーンの資料(社内・社外向け文書、Word・Excel・PowerPoint等)で役立つ原則なので、ぜひ有効に活用してくださいね!
目次
皆さん、ちゃんと「ギャップ」作ってます?
『資料作成時に絶対意識すべき配置の4大原則』のうちの1つ、「ギャップを作る」。
これは日頃ビジネス上の資料を作るときに、“資料上で目立たせたい部分に、意図的な強いコントラストを持たせる”ということを意味しています。そのため「対比」と呼ばれることが多いですが、それだといまいちイメージが湧きにくい人もいると思うので、当ブログでは「ギャップを作る」というわかりやすい言葉に置き換えています。
他の3つのレイアウトの原則と同様、この原則もとっても大切。一瞬で内容を理解してもらわなければいけないプレゼン用のパワポ資料や、何気なくサラサラとスクロールされてしまいがちなホームページなどでは、特に重要になるかもしれません。
しかも今までのものよりも特徴的にわかりやすいものなので、日頃から意識しやすいのではないでしょうか。これからお話ししていきたいと思います!
「ギャップを作る(対比)」って、どういうこと?

トリジ先生!改めて「ギャップを作る」のポイントを教えてください!

わかりました、それでは今回も具体例を元にお話ししていきますよ。今回はホームページの商品紹介ページの例です。
ある会社でこの度、新作の旅行ガイドブックが出来上がったとします。そのガイドブックをホームページで販売する際、商品の詳細説明ではどのようなページレイアウトを心がけるべきでしょう?
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まずAの例を見てみます。どこか目を惹くところがありましたか?全体的に綺麗にまとまっているようには見えますが、どうもどこがアピールポイントなのか、ぱっと見た瞬間はイマイチわかりにくかったのではないでしょうか?
よく読んでみれば少しずつ内容やアピールポイントもわかっていきますが、それでも上から丹念に読んでいかないと、はっきりはわかりません。読者からすると、「読まなきゃいけない」「読まされている」という感覚すら感じてしまうかもしれない。
ホームページ・Webサイトの場合、こういったレイアウトになっていると、ほぼ間違いなく内容を読まずにサラサラと下までスクロールされてしまうか、すぐに離脱(他サイトへ行ってしまう、ブラウザを閉じられてしまう)されてしまいます。これではせっかく作ったのに勿体無いですよね。
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では続いてBの図を見てみます。この例だとどこに・何が書かれているのかがパッとみただけでわかったのではないでしょうか。「内容紹介」や「本書の特徴」も明確にわかるので、アピールポイントもしっかり記憶に残ります。

本当だ!どうしてこんなに違いが生まれてしまうんでしょう?書いてあることは全く同じなのに。。

これが「ギャップを作る」の力ですね。改めてポイントを解説していきますよ。
「ギャップを作る(対比)」の効果:アピールポイントがしっかり伝わる!

Aの図とBの図、書いてある内容は全く同じです。でも異なるところがあって、それは「強いギャップがあるか、ないか」なんです。
Aの図は、全体的にまとまっているので綺麗には見えますが、アピールすべきところに「強いギャップ」が存在していないので、なかなかそこに視線が集まりません。
もっと言えば、もしかしたらどこに何が書いてあるかパッとわからなかったので、アピールしたいところを見落とす可能性すらあります。

一方でBの図は、アピールすべきところに「強いギャップ」が存在しています。今回の例の場合は、以下の点にギャップが存在しています。
- 文字の大きさ
- 太さ
- 色
特にこの黒と白の色のギャップは強烈でしたね!この3つの「強いギャップ」がアピールしたいところにあったので、読む人の視線は自然とそのギャップに惹き付けられる、つまり、アピールポイントに意識が集まったというわけです。

強いギャップをつくると、そこに読み手の視線が集まります。ということは、「自分が一番言いたいところ、アピールしたいところ」には、特に強いギャップが必要になるというわけですね。
逆に言えば、強いギャップがないと、Aの資料のように全体的に小綺麗には見えるかもしれませんが、その資料には読者の目を惹くところがなくなってしまう。つまり、「誰の目も引かない資料」=「誰も読まない資料」ということにもなってしまうので、注意が必要です。

ギャップは「大きさ」「太さ」「色」の3つだけ考えておけば間違いなし!
ギャップを作るときは、上の例でも使ったように、基本的には以下の3つを押さえておけば大丈夫。この3つがギャップ作りの基本になります。
- 大きさのギャップ(大きい・小さい)
- 太さのギャップ(太い・細い)
- 色のギャップ(色がついている・ついていない)
特に大きさと色のギャップは使いやすいですし、聴衆の方々に与えるインパクト(ギャップの強さ)も大きいので、うまく組み合わせながら使いこなしましょう!
3つのギャップは、それぞれを組み合わせれば組み合わせるほど、その強さも増していきますよ!
ギャップ(対比)を作る際の注意点:「ギャップ」は恐れず大胆に!

「ギャップを作る」って、すごく大事なんですね!あとギャップを作るときに注意すべきポイントってありますか?

いい質問ですね、注意点としては「ギャップは強く、大胆に作る」ことです。
ギャップをつくる際の注意点、それはギャップはとにかく「強く」出すようにするということ。ちょっとしたギャップ(あまり差がないギャップ)だと、それは見る人にとっては「ただの間違い」に見えてしまう可能性があるからです。
例えばパワーポイントのプレゼン資料で、大きい文字と小さい文字でギャップを作りたい場合であれば、少し極端なくらいに大きさに差を出しましょう。
“20ポイント”の文字と“18ポイント”の文字のように小さなギャップしかない場合では、読む人はそれが「意図的に作ったギャップ」なのか、それとも本当は全部同じ文字の大きさ18ポイントに揃えようとしていたのに「誤って1カ所だけ20ポイントになっちゃった」のかわかりませんからね。
プレゼン資料の文字であれば、イメージとしては1.5〜2倍くらいの大きさのギャップは作ってあげた方がいいでしょう。
YouTubeでも「ギャップを作る(対比)」の原則が学べるよ!
当ブログの中の人が、YouTubeチャンネル『ビズデザ』でも今回お話しした「ギャップを作る」の原則について解説していますので、こちらも併せてご参考ください!パワポでの実例もありますよ!(チャンネル登録もしていただけると、中の人は飛び跳ねて喜びます)
まとめ:「ギャップを作る(対比)」ことで、アピールポイントに目線を集めよう!

ギャップがない資料は、ポイントが非常に伝わりにくくなります。恐れず・大胆にギャップを作っていきましょう。
ビジネス資料は、伝えたいことがしっかり相手に伝わって、初めて価値が生まれます。そういう意味ではこの「ギャップを作る」というのは非常に重要で、必ず意識しなければいけない原則と言えるでしょう。特にホームページやパワーポイントのプレゼン資料では大切です。
内容的にも取り組みやすい原則だと思いますので、これまであまり意識していなかった人は、今後ぜひこの原則を意識して資料作りをしてみてくださいね!

もし書籍で資料デザインを学ぶのであれば、以下の本は結構オススメです。“ノンデザイナー”であるビジネスマンの方向けにわかりやすく解説されていますよ。